富山空港からぶらり旅・平湯温泉(2026年5月)

1日目:

右手にしばらく能登半島を見たあと飛行機は神通川に添うように富山きときと空港に着陸した。小さな空港だ。お昼ご飯を食べる気にもならず、レンタカーを借りて平湯温泉に向かう。しばらく続いた好天がそろそろ下り坂かと気になるが、今日はまだ大丈夫そうだ。なんとか、山を眺めるまでもってほしい。

国道41号線を南下、細入の道の駅で一休み。さらに進むと次第に山が高くなり上宝の道の駅。観光バスも寄ってインバウンドも多い。栃尾温泉から、新穂高ロープウェイに向かう。幸運なことにまだ晴れている。

二つのロープウェイを乗り継ぐと標高2156の西穂高口駅まで上がり北アルプスの展望を楽しめる。二つ目のゴンドラは日本唯一の2階建てだ。出発するとすぐ背後に笠ヶ岳が見え始める。大きな山だ。高度が上がると左手には西穂高岳、遙か向こうには槍ヶ岳も望まれる。山頂駅に到着。展望台から山を眺める。

西穂高岳山頂の左手にジャンダルムが見え、続いて涸沢岳、南岳、中岳から槍ヶ岳にいたる。

さらに左へ向くと双六岳など北アルプスの奥深くそびえる山々が見えて、正面に見える笠が岳に連なる。

南の方向を見ると焼岳がそびえ、その奥には乗鞍岳と飽かず眺める。素晴らしい眺めに満足する。

下りは下山の人たちが重なる時間となり一度では乗れなかったが、増発されており、ほとんど待たずに麓に下ることができた。山の上では日射しの中にいたのに、谷の中の麓はすでに日が当たらない。宿のKKR平湯に向かう。17時過ぎに到着。さっと一風呂浴びて夕食となった。国家公務員共済組合の宿で客は自分たちも含めて高齢者ばかりだ。若い人には物足りないかもしれないが、落ち着いた雰囲気だし、私にはちょうどよい。

2日目

朝起きるとまだ晴れている。外に出ると、笠ヶ岳がきれいに見えており早めに上高地へ行くことにする。上高地まではシャトルバスで入るしかない。近くの平湯バスターミナルからバスが出ているので乗車券を買いに行く。7時に行くとまだ誰もいない。ゆっくりと乗車券を買う。ホテルに戻って朝食を済ませ、平湯バスターミナルに戻ると、すでに上高地行きの乗り場には長い列ができていた。後方に並ぶとすぐ上高地行きのバスが来たが満席となり出て行った。時刻表では30分に1便であるが、すぐに増発便が来て乗ることができた。我々の後ろにはすでに長い列。周囲の乗客はほとんどインバウンド。人気観光地のすごさを知る。

平湯温泉から笠ヶ岳

30分ほどでバスは上高地のバスターミナルに到着。バスの中では、上高地から各地に向かうシャトルバスは満員のことも多く途中の停留所から乗るのはむずかしいので、大正池や帝国ホテルで降りて上高地まで散策し、帰りは上高地始発のバスに乗るように勧めている。かなりの乗客が大正池や帝国ホテルで降りた。我々は河童橋付近からの穂高を見るのが目的なので、終点まで行く。バスを降りるとさわやかな風で、気温もちょうどよくうれしい。

河童橋付近を散策しながら、山を見る。いつ見ても素晴らしい眺めだ。活発に山に登っていた頃、上高地なんてしょせん観光地だろうと思っていたが、今はそうは思わない。前穂高岳との吊り尾根の先に奥穂高岳の山頂がわずかに顔を出す。その左にはジャンダルムが見え、ロバの耳が目立つ。晴れがいつまで続いてくれるのか心配していたが、心ゆくまで山を見せてくれたことに感謝である。

奥穂高岳山頂の左手にロバの耳とジャンダルム

すっかり満足して河童橋から梓川の右岸を散歩しながらウエストンの碑の方へ行く。霞沢岳の険しい谷を抱いた長い稜線が見える。他の地域にあれば日本百名山にも選ばれたかもしれないのに、周囲の山が立派すぎて霞沢岳には残念なことだ。

霞沢岳の稜線

途中では大正池の方からのたくさんの散策の方に会う。インバウンドが本当に多い。バスターミナルに戻り、十分満足したので午後は平湯でゆっくりすることにする。上高地を離れる時間帯には早いのか、すぐの平湯温泉行きに乗ることができた。

宿泊先のすぐ隣にある日帰り入浴のできる温泉・ひらゆの森に出かける。ここでもインバウンドが多いのに驚く。日本の温泉文化になじむのも早いのか、日本人と同じように温泉を楽しんでいる。中には日本人がどうするのか確認して、真似をしながら入っている人もいる。ひらゆの森は、泉質は同じだと思うが温度は異なる露天風呂がたくさんあり、楽しめる。

ホテルに戻り、ベランダを開け放して生ビールを飲みながら非日常を楽しむ。夕食後、気象予報通り外は次第に雨の音が激しくなった。

3日目:

昨夜からの雨が結構強く降っているが、時々やむという天気予報を信じて高山に向けて出発した。高山方面へ行くには国道158号が近いと思うが、カーナビは471号を行かせる。最初の目的地をクリンソウが満開になるという四十八滝山野草園に設定したからだろうかと話しながら進むが、実際は、国道158号は土砂崩れで通行止めになっていたからだと帰りに知った。雨の中471号を富山方向に走り、途中から県道76号に入って国府に向かう。歴史がありそうな集落が次々と現れる道を走るのは楽しかったが、最後の大坂峠からのつづら折りの下りには、スピードも出せずいささか参った。野草園についたが雨のせいか閉園で、奥の方にクリンソウは見えるものの中に入ることはできない。出鼻はくじかれたが、気を取り直して高山に向かう。雨はやんできた。 

国道41号を南下し高山市内に入るつもりが、無料の中部縦貫自動車道に迷い込み、高山西インターチェンジで降りたところに、道の駅・ななもり清見があった。休憩し、朴葉味噌や赤カブなどを買う。はるか50年前新婚旅行ということで高山に来て朴葉味噌を食べ、お土産に買ったことが懐かしい。

高山市内に入り車をパーキングへ。雨はやんだ。曜日のせいか、天候のせいか駐車場はすいていた。ブラブラと歩いて宮川朝市へ行くが、雨の日の午後では出店はおわっている。お土産屋さんをのぞきながら、古い街並みの下三之町から上三之町へと散歩する。インバウンドと修学旅行生が目立つ。飛騨牛と高山ラーメンの店が幅をきかせ、50年前に訪ねた高山とは当然ながら全く違う。それでも、昔の面影を残す店もあり、昔とおなじように春慶塗を眺めるのは楽しかった。

再び雨も降り始め平湯に帰ることにした。そこで最短ルートのはずの国道158号を探すが、どうしてもカーナビで入れることができず、最後に通行止めを知った。結局ナビに従い大幅に遠回りして朝来た道の逆ルートを通って平湯に帰った。大坂峠に向かうつづら折りは登りになり、前に大型バスがいた。ところどころ大型車のすれ違いは困難であり時間のかかる帰路となった。

4日目:

富山空港へ向かって神岡まで走る。前にも来たことがある道の駅・宙(スカイ)ドーム神岡に寄る。カミオカンデの紹介など、懐かしい。神岡城の案内に興味をひかれ見に行く。それなりの歴史を持つが江戸初期に廃城となり、昭和45年に再建されたかわいいお城であった。11時半過ぎに富山空港に着き、能登に一緒に行く息子の到着を待った。

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