奥会津を訪ねて

六角精児の呑み鉄本線日本旅という番組が好きで、よく見ている。
なかでも会津鉄道や只見線の旅が印象に残っていて行ってみたいと思っていた。

大内宿を訪ねたとき、「会津はいいなあ」という声が聞こえた。
それを聞いて私も同感、「会津はいいなあ」。
以降、西会津、奥会津、南会津と気になり何度か行っている。
限られた時間の旅しかできないので、じっくり味わうことができないのが残念だが仕方がない。

今回はまず会津柳津の道の駅に立ち寄る。
我が家には大内宿で求めた大小の赤べこがありお気に入りだが、赤べこ発祥の地は柳津とのことで道の駅の前には大きな赤べこが。

道の駅の中には奥会津ビジターセンターが併設されており、奥会津の絶景や只見線の写真も楽しめる。
柳津でしか食べられない地元グルメがあわまんじゅうだという。
町内の3軒のお菓子屋さんが競うまんじゅうセットを買って、柳津をあとにし、三島町へ向かう。

三島町の道の駅・尾瀬街道みしま宿から少し山に上がると、有名な第一只見川橋梁のビュースポットがある。
初めてなら一見の価値があるが、今回は登りもあるのでパス(昨年写真をあげているのでそちらを見てね)。

道は次第に谷間に深く入り、只見川に添って斜面を上がり、狭くトンネルが多くなる。
やがて少し開けると早戸温泉・つるの湯の案内が見える。
駐車場から温泉の入り口が見え、入るとエレベーター、3階から1階に降りると温泉の入り口だ。
懐かしさを感じるようなひなびた温泉、1200年の歴史を誇り、全国からここを目当てに来る人も多いらしい。
泉質は、ナトリウム塩化物温泉。源泉が53℃くらいで、加温、加水をはじめ、いっさい手を加えていない、まさに源泉掛け流しという。
露天風呂に出ると、目の前に湖のように広がる只見川が迫り、対岸の家や山が見える。
地元の人が、体にまとわりつくようないいお湯だと言っていた。同感。

只見線に沿って下っていくと金山町、道の駅・奥会津かねやまに寄り、柳津のあわまんじゅうときのう買った梨を食べる。こんな昼食もまたいい。道の駅では、金山赤カボチャと栗のどら焼きを買う。道の駅は見ても楽しい。

只見に向けて、途中一番大きく見える会津川口駅前を通り、いくつもの古い小さな集落を抜け、山間が少し開けた道を進む。小さな温泉が点在し、所々で只見川橋梁が見える。これが奥会津か。会津蒲生駅の近くで会津のマッターホルン蒲生岳という表示を見かけたが、マッターホルンは見当たらなかった。

やがて、今日の目的地只見駅に到着。前回は、駅に近い旅館に泊まり、雨の中を通過しただけだったので、只見駅は初めてに近い。駅から見ると、会津のマッターホルンが遠くに見えた。なるほど。駅前の旅館の方たちは、只見線の列車が通るたびに皆で手を振って出迎え見送ると、六角精児が紹介していた。駅前の売店で、地元の星賢孝さんという写真家の只見線の写真集と来年のカレンダーを買う。これでしばらくは只見線を楽しめそうだ。

同じ道を引き返すのはやめて、南会津の方へ、会津田島に出て、会津若松へ向かう。ただ、ドライブで走っただけだが、会津はいいなあ。また来たい。できれば、只見線でゆっくりと。

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